「良い口コミはどうやって集めたらいい?」「悪い口コミにどう対応すればいいかわからない」
そんな悩みを抱えているクリニックの院長は少なくありません。
実際、商品やサービスを選ぶ際に口コミを参考にする人は年々増加しており、特に若年層においてその傾向は顕著です。クリニック選びも例外ではなく、患者さまの多くがGoogleマップやその他の口コミサイトを確認してから来院を決めています。
本記事では、クリニックにおける口コミ対策の重要性から、良い口コミを集める具体的な方法、悪い口コミへの適切な対応方法、そして対策を行う際の注意点まで、院長が知っておくべきポイントを網羅的に解説します。
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クリニックの口コミ対策の重要性

商品やサービスを比較検討する際に口コミを参考にする人は、若年層を中心に年々増えてきています。
消費者庁が実施した「令和5年度消費者意識基本調査」(※)によると、
インターネットを普段利用している人のうち、「口コミの評価が高い商品を選ぶ」と答えた人は全体の70.1%、「否定的な口コミを見て購入をためらう」と答えた人は63.9%にのぼりました。
この調査結果から、多くの人が口コミを購買・利用の意思決定に反映させていることがわかります。この行動はクリニック選びでも同様で、患者さまは来院前に必ずと言っていいほど口コミをチェックしています。
特に注意すべきは悪い口コミで、良い口コミは来院のきっかけになる一方、悪い口コミは「行かない理由」になってしまいます。
たった一つの低評価が、本来なら来院したはずの患者さまを遠ざけてしまう可能性があるため、適切な口コミ対策が必要不可欠なのです。
クリニックの口コミ対策が難しい理由
クリニックの口コミ対策が難しいのは、治療が途中経過の段階で書かれるケースが多いためです。
飲食店のように来店からサービス提供までがその場で完結する業種とは異なり、クリニックでは完治までに複数回の通院が必要になることがほとんどです。
患者さまは体調不良や不安を抱えた状態で来院されるため、症状がまだ改善していない段階で口コミを投稿することも少なくありません。
その結果、「待ち時間が長かった」「症状が良くならない」といったネガティブな内容が目立ちやすくなってしまいます。
治療の効果が現れるまでには時間がかかることを患者さまに理解していただくことも大切ですが、それと同時に、適切なタイミングで口コミ投稿を促すなど、戦略的な対策が求められます。
【クリニックの口コミ対策】良い口コミの促進方法

ここからは、クリニックが良い口コミを集めるための具体的な方法をご紹介します。
患者さまの満足度を高めることはもちろん、投稿のハードルを下げる工夫や、適切なタイミングでの働きかけが重要なポイントになります。
患者さまに口コミサイトの存在を周知する
まず患者さまに口コミサイトの存在を知ってもらうことが大切です。
Googleビジネスプロフィールなど、力を入れたい口コミサイトを積極的に案内することで、投稿が促されます。
具体的には、院内にポスターやPOPを掲示してアピールする方法や、診察後のお会計時にスタッフから一言添えるだけでも効果があります。
「よろしければ口コミをお寄せください」と丁寧にお願いするだけで、患者さまの投稿意欲は高まります。
QRコードを活用する
口コミを促す際に、患者さまが手間なく投稿できるようにQRコードを活用すると効果的です。
診察券・パンフレット・レシートなどにQRコードを印刷し、口コミページへ直接アクセスできるようにしましょう。
URLを手入力する手間がなくなるため、投稿動線がシンプルになり、投稿率が向上します。
特にスマートフォンユーザーにとっては、QRコードをかざすだけで簡単にアクセスできるため、非常に有効な手段です。
来院後に公式LINEで投稿を依頼する
診察や施術後に公式LINEを通じて口コミ投稿をお願いする方法もあります。
LINEはメールに比べて開封率が高く、スマートフォンからそのまま口コミページへアクセスできるため手間も少なく、投稿ハードルを下げられます。
メッセージには感謝の気持ちを添え、押しつけがましくない程度に口コミ投稿をお願いすることで、患者さまも快く協力してくれる可能性が高まるでしょう。
投稿を依頼するタイミングを工夫する
患者さまが通院している場合、最初の来院後に依頼するのではなく、症状が完治したタイミングの来院直後に口コミを依頼するのがベストです。
患者さまが満足感を持ったタイミングで行うのが最も効果的であり、このタイミングであれば前向きで建設的な口コミをいただける可能性が高まります。
治療の途中経過ではなく、成果を実感していただいた後にお願いすることを心がけましょう。
口コミに返信をする
口コミ投稿には必ず返信し、感謝を伝えることが大切です。
コメント一つひとつに丁寧に対応することで、投稿した本人だけでなく、閲覧している第三者にも誠実で信頼できるクリニックであることを印象付けられます。
返信は定型文ではなく、投稿内容に合わせた個別のメッセージにすることで、より真摯な姿勢が伝わります。
患者さま満足度を高める
口コミ対策の根本は、患者さまの満足度を高めることです。
予約システムの改善・スタッフの対応向上・待ち時間の短縮・丁寧な医師の対応・清潔な院内など、診察を通じて患者さまの満足度を高める改善を継続的に行ないましょう。
どれだけ口コミを促しても、サービスの質が低ければ良い口コミは集まりません。
日々の診療の質を高めることが、最も確実で効果的な口コミ対策なのです。
【クリニックの口コミ対策】悪い口コミへの対応
どれだけ努力しても、悪い口コミが投稿されることはあります。
しかし、その対応次第でクリニックの印象は大きく変わります。
ここでは、悪い口コミへの適切な対応方法をご紹介します。
事実を確認したうえで誠実に対応する
悪い口コミが投稿された場合、まず事実関係を確認し、誠実に対応することが大切です。
安易に否定したり感情的に反応したりするのではなく、事実を踏まえて改善策やお詫びを伝えましょう。
もし投稿内容に事実があった場合は、真摯に謝罪し、今後の改善策を具体的に示すことで、信頼を損なわず、逆に誠実さを印象づけられます。
謝罪の返信テンプレート例:
この度は、ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした。
いただいたご指摘を真摯に受け止め、スタッフ全員で改善に取り組んでまいります。
今後このようなことがないよう、より一層患者さまに寄り添った診療を心がけてまいります。
貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
悪質な口コミにも必ず返信をする
誹謗中傷や事実無根の内容であっても、無視せず冷静に返信することが重要です。
返信しないと、事実と認めたと誤解されるリスクもあるため注意が必要。
冷静かつ丁寧に事実関係を説明し、誤解を解くよう努めましょう。
悪質な口コミへの返信テンプレート例:
ご投稿いただきありがとうございます。
ご指摘の内容につきまして、スタッフにも確認をいたしましたが、該当する事実は確認できませんでした。
もし何かお気づきの点やご不明な点がございましたら、直接クリニックまでお問い合わせいただければ幸いです。
今後とも患者さまに安心して通っていただけるクリニックを目指してまいります。
口コミの削除依頼をする
Googleビジネスプロフィールでは、あまりにも悪質な口コミは削除依頼ができます。
必ずしもすべてが削除されるわけではありませんが、Googleのポリシー違反とみなされた場合は削除されることがあります。
ただし、口コミ削除は最終手段であって、積極的に推奨はしません。その理由は、悪質な口コミが繰り返し投稿される可能性があるからです。
むしろ、悪質な口コミに対して事実でないことを丁寧に伝えることで、第三者から見たときにクリニックの印象を高められるため、うまく活用すべきです。
適切な返信は、クリニックの誠実さをアピールする絶好の機会になるでしょう。
退職者と秘密保持契約書を交わす
クリニックを退職したスタッフが、内部情報を不適切に口コミとして投稿する場合もあります。
そのため、雇用契約時に秘密保持契約書を交わしておくことも重要です。
もちろん、ハラスメントや給料未払いなどのトラブルの元を未然に防ぐことが前提であり、スタッフが働きやすい職場環境を整えることが何よりも大切です。
クリニックの口コミ対策で気をつけるべき注意点

口コミ対策を行う際には、法律やプラットフォームのポリシーを守ることが不可欠です。ここでは、特に注意すべきポイントを解説します。
ステルスマーケティングに気をつける
患者さまを装った事業者による口コミ投稿や、患者さまに高評価の口コミ投稿を促すような行為は、ステルスマーケティング(ステマ)に該当し、景品表示法に違反します。
違反した場合、措置命令の対象になり、事業者名が公表されます。
社会的信頼を失う重大なリスクがあるため、ステマ違反にならないよう正しい知識で運用する必要があります。
口コミはあくまで患者さまの自発的な投稿であるべきであり、誘導や見返りを伴う依頼は絶対に避けましょう。
口コミについてはこちらの記事も参考にしてください。

Googleビジネスプロフィールではポリシー違反に注意
ステマ違反でなくても、Googleビジネスプロフィールでは口コミに関するポリシーが設けられています。
たとえ高評価の口コミを促していなくても、金銭的な報酬による口コミ投稿はポリシー違反となるため注意が必要です。
最悪の場合はアカウント停止に至ることもあり、これまで積み上げてきた評価が一瞬で失われてしまいます。
口コミを促す際は、あくまで患者さまの善意に基づいた投稿をお願いするスタンスを貫きましょう。
患者さまの口コミを広告として利用するのはNG
口コミ投稿で得た高評価の体験談を、クリニックの宣伝として活用するのはNGです。
これは医療広告ガイドラインに違反します。
口コミはあくまで参考情報であり、広告と混同しないように注意すべきです。
患者さまの声を紹介したい場合は、正式に許可を得たうえで、適切な形で掲載する必要があります。
クリニックの集患には口コミ対策が効果的
患者さまの多くが口コミを参考にクリニックを選ぶ時代において、良い口コミを増やし、悪い口コミに適切に対応することは、クリニックの信頼性を高め、新規患者さまの獲得につながります。
まずは患者さまの満足度向上に努め、投稿しやすい環境を整えること。
そして、どんな口コミにも誠実に向き合う姿勢を貫くこと。
この二つを大切にしながら、正しい知識のもとで口コミ対策を進めていきましょう。
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